オードリー・ヘプバーン Audrey Hepburn

オードリー・ヘプバーン

Audrey Hepburn (1929-1993)

アメリカの大富豪ララビー家に仕える運転手の娘サブリナは、片想いの男に失恋し、自殺を図った。
ガレージの窓を閉めきり、何台も並ぶ自動車のエンジンをかけてまわるサブリナ。
たちまち排気ガスが充満し、意識朦朧となってゆく彼女の耳に、パーティ会場から聴こえてきたのは……リチャード・ロジャース作曲のチャーミングなメロディ「Isn't It Romantic」だった。

オードリー・ヘプバーン、1929年ベルギー生まれ。
その愛らしい笑顔と気品ある美しさは、男性のみならず多くの女性をも魅了した。
『ローマの休日』に出演したとき、彼女はすでに24歳だったが、愛くるしい表情は年よりもずっと若く見えたし、細くて華奢なスタイルは、まるで妖精のようだった。

映画評論家ポーリン・ケイルは書いている。
「オードリーはアメリカの少女たちにとって理想の女性だった。みんなが彼女のようになりたいと、心から願っていた」

『ローマの休日』の翌年に製作されたビリー・ワイルダー監督のロマンチック・コメディ『麗しのサブリナ』でも、彼女の魅力はひときわ輝いていた。
フランス留学で失恋の痛手から立ち直ったサブリナは、流行のパリ・モードに身を包み魅惑の美女へと変身、堅物のハンフリー・ボガートさえも恋の虜にしてしまう。
映画の中で彼女がはいたタイトなパンツは、サブリナパンツと呼ばれ、日本でも大流行した。

映画『尼僧物語』の監督、フレッド・ジンネマンは語っている。
「私はオードリー以上に洗練され、優雅で、仕事に献身的な人に会ったことがない。エゴはなく、余計な世話を求めず、一緒に働く仲間たちに対して、とても思いやりがあった」

オードリー最後の映画は、スティーヴン・スピルバーグの『オールウェイズ』。
主人公の男を天国に案内する、優しく上品な天使の役だった。

世界中で彼女ほど多くの人から愛された女優はいないだろう。
その魅力は世代を越えて、永遠に語り継がれるに違いない。

今宵も、オードリーに乾杯!

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