Baby, It's Cold Outside

Baby, It's Cold Outside

1948年
作詞・作曲/フランク・レッサー Frank Loesser

あらもうこんな時間だわ  でも外は寒いよ
私、もう帰らなきゃ  だけど外はひどい寒さだよ
今夜はいろいろありがとう  君が来てくれるか心配してたんだ
ママが心配してると思うし  そんなに急がなくってもいいじゃないか
お父さんは苛々して部屋中歩き回ってるかも  暖炉の薪もパチパチ音させてるしさ
ほんと急いで帰らなくっちゃ  そんなに慌てることないだろ
じゃ、あとグラスに半分だけね  そうこなきゃ、君はレコードをかけてくれ
お隣は何て思うかしら  でも外はひどい寒さだし
あら、このお酒、なに入れたの?  今夜はタクシーもつかまらないよ
いつもこうやって引き止められちゃうのよね  君の瞳って素敵だな
駄目駄目、ムードに流されちゃ駄目よ  帽子をとってごらん、君の髪を見たいんだ
駄目よ、絶対に駄目って言わなきゃ  ほら、もっと傍にお寄りよ
とりあえず私は抵抗したわよね  僕を失望させて、君にどんな得があるって言うのさ
私、ほんとにもう帰らなきゃ  でも外は寒いよ
そうね、外は本当にひどい寒さだわ   そうだよ、外は本当にひどい寒さだよ

もう帰らないと  でも外は寒いよ
私の答は「ノー」よ  だけど外はひどい寒さだよ
歓迎してくれてありがとう  窓の外は吹雪いているし
お兄さんがドアの前で待ってるかも知れない  君の口許は魅力的だね
独身の叔母さんから嫌味言われちゃう  唇は南の海に砕ける波だ
じゃ、あと煙草1本だけね  それにしてもこんな吹雪は初めてだ
私は家に帰らなきゃいけないのよ  こんな夜に外に出たら凍死しちゃうよ
あなたは親切ね  もう膝のところまで雪が積もってる
でも判って欲しいの  君、何してるのさ
朝までいたら噂になっちゃうでしょう  気にするな、君が肺炎で死ぬよりはマシだ
あることないこと言われてしまうわ  そんなの取り越し苦労さ
駄目よ、私、帰るわ  君が死んじゃったら一生悔いが残るじゃないか
だけど、外は本当にひどい寒さだわ   そうだよ、外は本当にひどい寒さだよ

外は寒いから今晩は泊まっていけよ、駄目よ私はそんな尻軽女じゃないの……
男女の掛け合いが楽しいコミック・ソング。
寒い夜は好きな相手と抱き合って寝るのが、ほんと、最高に暖かいですね。
少なくとも、深夜にカレーうどんを食うよりは色気があってよろしいかと思います。
最後のフレーズで女性は見事に陥落、野郎はうまくやったわけだ。
コンチキショー!……憤慨したからって、カレーうどんが女性に化けるわけではありませんが、お約束で野次を飛ばしてみました (^◇^)

1949年のMGMミュージカル映画『水着の女王(Neptune's Daughter)』で、エスター・ウイリアムズとリカルド・モンタルバン、およびレッド・スケルトンとベティ・ギャレットの2組によって唄われました。
この映画、未見なのですが、エスター・ウイリアムズ主演ということは水着と華やかな水上ショウが見せ場なわけで、凍えるほどの寒波に見舞われた状況で泳げるわけないし、どのような設定で唄われているんでしょうね?
映画は大ヒットし、第22回(1949年度)アカデミー賞で最優秀主題歌賞を受賞しました。
同年、主題歌賞にノミネートされていた歌曲には、ヴィクター・ヤングの「My Foolish Heart」だってあったのに、よりにもよってこんなコミック・ソングが受賞してしまうなんて……昔も今も、アカデミー賞ってのは何を基準に賞を与えているのかよく分かりませんね。
しかもこの歌曲は映画のために書かれた新作ではなく、『野郎どもと女たち』のフランク・レッサーが映画製作の前年に、パーティの余興で奥さんと一緒に唄うために作っていたもので、いわば仲間内のお遊び歌だったのです。
こんなけったいな歌曲を夫婦でデュエットしたら、そりゃウケますがな。
フランク・レッサー、なかなかのショウマンと見ました。
実は、レッサー夫妻の録音もCD化されています。
まことに粋な節回しで、二人ともプロ並みに歌が巧い(声も良い)ので驚きました。

代表的な録音といったら、ブルース感覚が濃厚な、1961年のレイ・チャールズ/ベティ・カーター組でしょうか。しかしながら、この2人の唄は真面目に傾いていて、洒落っ気というものがあまり感じられません。
泥臭いブルースを粋に仕立て直したのがJazz。
粋な洒落っ気が感じられないJazzはJazzではない。

そこで反則ギリギリ、オーバーアクト気味の2組をご紹介。
ロリコン趣味の殿方にオススメなのが、アル・ハート/アン・マーグレット組。冷静沈着な小父さまを惑わすアンの小悪魔ヴォイス。この状況はナボコフの『ロリータ』か、谷崎の『痴人の愛』か? フレーズの隙間に吐く、可愛くも艶めかしいアン・マーグレットの溜息が、タ、タマランっす。
国内盤のCDタイトルは『美女とペット』。「ペット」は愛玩動物じゃなくてトランペットのことです。

寒さに震える「ウ〜ム、ブルブルブルッ……」から始まるサミー・デイビスJr/カーメン・マクレエ組は、セリフを交えて芝居ッ気たっぷり。コミカルな多弁で蝿のようにウルサく付きまとうサミーの三枚目ぶりが笑わせてくれます。さすがミスター・エンタテインメント!

最後に、「The Great American Songbook」シリーズが好評のロッド・スチュアート。
今年(2004年)はついに第3弾がリリースされました。お相手はドリー・パートン。

「Baby It's Cold Outside」収録アルバム (輸入盤CD)
「外は寒いよ」収録アルバム (国内盤CD)
フランク・レッサー (DVD・CD/楽譜、伝記・評伝など)

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