1945年
作詞/サミー・カーン Sammy Cahn
作曲/ジュール・スタイン Jule Styne
家の外はひどい吹雪になっている
だけど、暖炉の傍は快適だし、
あなたが一緒にいてくれるのなら、どれだけ雪が降り積もったってかまわない
雪よ、降れ! 雪よ、降れ! 雪よ、降れ!
雪はまだ止む気配もない
だけど、焼けたトウモロコシが弾けてるし、
街灯が道を明るく照らしてくれるから、どれだけ雪が降り積もったってかまわない
雪よ、降れ! 雪よ、降れ! 雪よ、降れ!
外は凄まじい吹雪
だけど今夜、もしあなたが本気で抱いてくれたら
私の人生は暖かくなる
暖炉の炎が消えかかっている
それに、愛しい人も帰り支度をしている
だけど、永遠の愛があるなら、どれだけ雪が降り積もったってかまわない
雪よ、降れ! 雪よ、降れ! 雪よ、降れ!
「I Fall in Love Too Easily」や「Time After Time」でも知られている、サミー・カーン(作詞)とジュール・スタイン(作曲)コンビによる、クリスマス・ソングの定番。
『錨を上げて Anchors Aweigh』(1945年)、『波も涙も暖かい A Hole in the Head』(1959年)、『ポケット一杯の幸福 Pocketful of Miracles』(1961年)など、映画主題歌/挿入歌の作詞家として、サミー・カーンを記憶されているシナトラ・ファンも多いことでしょう。
サミー・カーンは、1913年7月ニューヨーク生まれ。1993年1月にロサンゼルスで亡くなっています。
彼の作詞による映画主題歌は、アカデミー主題歌賞に26回ノミネートされ、4回受賞。(54年『愛の泉』の「Three Coins in the Fountain」、57年『抱擁』の「All The Way」、59年『波も涙も暖かい』の「High Hopes」、63年『パパは王様』の「Call Me Irresponsible」)。
このうち、「Three Coins in the Fountain」、「All The Way」、「High Hopes」を唄っていたのがフランク・シナトラですから、二人のコンビネーションは、とても相性の良いものだったと思われます。
1988年製作のアクション映画『ダイ・ハード Die Hard』のエンディング曲としても有名になりました。ですが、映画で流用されたヴォーン・モンローのヴァージョンを、何故かシナトラと間違えて記憶している人が多いんですね。それもこれも、上記のようなサミー・カーンとシナトラの結びつきがあったからこそなのかも知れません。(……そんなことはない)
もちろん、シナトラもコロンビア時代に録音しています(1948年リリース)。 そのシナトラに憧れて歌手になったハリー・コニックJr.もクリスマス企画アルバムに録音しています。この人の甘い声は、「ザ・ヴォイス」と渾名されていた頃のシナトラによく似ていますね(1993年リリース)。
比較的早めのテンポで唄われるこのナンバーを、ゆったりとした、夢見心地のスロー・テンポで唄っているのは、マンハッタン・トランスファー。実にロマンティックです。
最近の録音としては、去年(2004年)リリースされたダイアン・リーヴスのクリスマス企画盤があります。クリスマスは「子供たちのためのお祭り」ですから、この人くらいクリスマスと縁のない人もいないと思いますが、「売れりゃ何でもええんや!」という商魂たくましいプロデューサーが録音してしまいました。ゴージャスなジャケット写真にクラクラしてしまいます。
[2005.11.26 追記]
ヴォーン・モンロー版の「Let it Snow! Let it Snow! Let it Snow!」が欲しいという問い合わせがあったので、追加しておきます。
「The Only Music Legends Christmas Collection You Will Ever Need」(Compendia)
ナット・キング・コール、ビング・クロスビー、ペリー・コモ、ベニー・グッドマン楽団、トミー・ドーシー楽団、アンドリュー・シスターズ、パイド・パイパーズなど、往年のスターが勢揃いしたクリスマスソング集。2枚組20曲収録。
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