マルコポーロ・フィルム・ミュージック・クラシックス

ミクロス・ローザ『The King's Thief　王様の盗賊（1955・未公開）』（１トラック／７分37秒）、ヴィクター・ヤング『血闘　スカラムーシュ（1952）』（９トラック／18分44秒）、エーリッヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト『海賊ブラッド（1935）』（６トラック／19分50秒）、マックス・スタイナー『三銃士（1935）』（６トラック／18分50秒）
それぞれの聴きどころをコンパクトにまとめ、チャールズ・ゲルハルト指揮ナショナル・フィルのＲＣＡ盤に勝るとも劣らぬ迫力篇。クラシック・フィルム・スコア・シリーズの白眉。血湧き肉躍る活劇音楽と、古風なロマンティシズムに酔いしれる65分16秒。
リコンストラクターは、『The King's Thief』がクリストファー・パルマー、『血闘』がウィリアム・Ｔ・ストロンバーグ、『海賊ブラッド』と『三銃士』がジョン・モーガン。1994年、かつてカラヤン＆ベルリン・フィルが使っていたベルリン・イエス・キリスト教会にて録音。

1933年のオリジナル版『キング・コング』より、劇中未使用だった曲も網羅した完全収録決定版（22トラック／72分19秒）。数多い『キング・コング』録音のなかで、質量ともにこれが最高。ライナーノーツをレイ・ハリーハウゼンが書いている！
スコア・リストラクションはジョン・モーガン。1996年10月、モスフィルム・スタジオにて録音。

1944年製作の日本未公開作品より、29トラック／70分49秒収録。アメリカ民謡を適度に織り込んだ叙情味ある作風は、スタイナーの最も得意とするところ。ノビノビとした主題が心地よい。
スコアのリストラクションはジョン・モーガン。2003年２月、モスフィルム・スタジオにて録音。

1954年製作の歴史大作より、30トラック／71分30秒を収録。20世紀フォックス社の音楽部長アルフレッド・ニューマンとバーナード・ハーマンの共作。エキゾチックな合唱とゴージャスなシンフォニック・サウンドが魅力。ＦＳＭよりサウンドトラック音源のＣＤがリリースされたが、音質はこちらの方が格段に優れている。
スコアのリストラクションはジョン・モーガン。1998年３〜４月、モスフィルム・スタジオにて録音。

1948年、ハワード・ホークス監督の西部劇大作より、37トラック／64分10秒を収録。主題のメロディは、後に同監督作品『リオ・ブラボー』でも歌詞を変えて使用されている（「ライフルと愛馬」）。
スコア・リストラクションはジョン・モーガン。2002年２〜３月、モスフィルム・スタジオでの録音。

『ショウボート』『バンド・ワゴン』などＭＧＭミュージカルの編曲を手掛けたアドルフ・ドイッチの作品集。
1941年の『マルタの鷹』（８トラック／13分47秒）の他、『George Washington Slept Here（日本未公開）』（６トラック／11分19秒）、『仮面の男』（12トラック／16分10秒）、『ハイ・シェラ』（５トラック／13分17秒）、『Northern Pursuit　北部への追撃（日本未公開）』（10トラック／21分11秒）の全５作品（トータル：75分51秒）を収録。
スコア・リストラクションはジョン・モーガン。2000年９月、モスフィルム・スタジオにて録音。

ユニヴァーサル製作の怪奇映画３本立て。『フランケンシュタインの息子』から９トラック／26分25秒、『透明人間の復讐（日本未公開）』から８トラック／21分54秒、『狼男（日本未公開）』から８トラック／27分20秒を収録。作曲は『フランケンシュタインの息子』のみフランク・スキナーの単独で、あとの２本はスキナーとハンス・Ｊ・サルターの共作。
スコア・リストラクションはジョン・モーガン。1994年12月、モスフィルム・スタジオでの録音。
＊　このディスクだけ、なぜかAmazon.co.jpでは扱っていません。他のショップでお求めください。（たぶん）何処でも1000円以下の値札が付いていると思います。

生涯に144本の映画音楽を担当した巨匠フランツ・ワックスマンの初期の代表作。
重厚で華麗、ゴチック・ロマンの妖しい香りが漂う映画音楽の名作。
ダフネ・デュ・モーリア原作、デビッド・セルズニック製作の『レベッカ』（1940年）より、サウンドトラック・スコアを復元し新たに録音した15トラック／72分32秒を収録。
リストラクトと指揮はアドリアーノ、演奏はスロバキア放送交響楽団。
1991年11月-1992年２月、スロバキア、コンサートホールにて録音。

1944年の日本未公開作『Objective Burma! 目標はビルマ！』より、13トラック／71分38秒収録。スコア・リストラクションはジョン・モーガン。1999年10月、モスフィルム・スタジオにて録音。ゲルハルト指揮ナショナル・フィルの「エロール・フリン集」に、２分17秒の曲が収録されていたが、全曲収録盤はこれが世界初。

1946年版（ジャン・コクトー監督／ジャン・マレー主演）『美女と野獣』より、ジョルジュ・オーリックの楽曲（24トラック／62分08秒）を収録。フランス６人組の中核だったオーリックは、多くの映画音楽を遺しているが、そのなかでも『美女と野獣』は、もっとも評価の高い作品。このディスクに収められているのは、指揮者のアドリアーノがフィルムより採譜し復元したコンプリート・ヴァージョン。1994年12月、モスフィルム・スタジオでの録音。

1934年版『噫無情　レ・ミゼラブル』（監督：レイモン・ベルナール）より、オネゲルの楽曲（17トラック／59分）を収録。オリジナルの映画は、第１部、第２部、第３部に分かれ、それぞれ約90分の超大作。
ハンガリーからやってきた若き作曲家ミクロス・ローザは、このときのオネゲルとの出会いが映画音楽に興味を持ったきっかけだったと発言している（そのローザ作曲による『白い恐怖』を観て映画音楽の世界に入っていったのがジェリー・ゴールドスミスで……こうして歴史は未来へと続いてゆく）。
ローザの提案により、オネゲルは映画で使用した楽曲をコンサート用に編纂し、交響組曲（５つのパートから成る20分前後の演奏）として発表。このディスクは、オネゲル自筆によるキューを、指揮者のアドリアーノがフィルムから採譜しリストラクトした完全収録盤。
1989年７月、スロバキア・コンサートホールにて録音。

サイレント時代から映画に音楽を提供していたジャック・イベールの映画音楽作品集。1948年製作のオーソン・ウェルズ版『マクベス』（６トラック／30分06秒）、1935年製作ジュリアン・デュビビエ監督作品『ゴルゴダの丘』（５トラック／34分35秒）、1933年製作Ｇ・Ｗ・パプスト監督作品『ドン・キホーテ』（５トラック／11分29秒）。
リストラクトはアドリアーノ。1989-1990年、スロバキア、コンサートホールにて録音。

1964年製作『ハムレット』は、作曲者自身によってコンサート用組曲（８曲）に編纂されているが、このディスクは組曲に加え、映画で使われた楽曲を網羅した、23トラック／62分28秒のコンプリート収録盤。冒頭の亡霊登場の場面がおどろおどろしい。陰鬱な表情のショスタコーヴィッチ。
2003年２月、ロシア国営ＴＶ＆ラジオ・カンパニー「Kultura」、第5スタジオでの録音。

ポーランド出身の作曲家ヴォイチェフ・キラールの映画音楽作品集。
フランシス・フォード・コッポラ版『ドラキュラ』より６トラック／23分13秒、『King of the Last Days（1993年・日本未公開）』より６トラック／20分06秒、ロマン・ポランスキー監督作品『死と処女』より３トラック／12分08秒、『The Beads of One Rosary（1980年・日本未公開）』より1トラック／４分04秒、『Pearl in the Crown（1972年・日本未公開）』より２トラック３分57秒。
グジェゴシ・フィテルベルク・コンサートホールにて、1997年11月の録音。