(Silva Screen/SILCD1183)
Over 280 minutes of music
Composer by Jerry Goldsmith
The City Of Prague Philharmonic Orchestra
The Philharmonia Orchestra
The National Philharmonic Orchestra
The Daniel Caine Orchestra
映画音楽の巨匠ジェリー・ゴールドスミスが亡くなってから、一年が経ちました。
この1周忌にあわせたように、英国のサントラ・レーベルSilva Screenから、4枚組(トータルタイム280分超!)のカバー・コンピレーション・アルバムがリリースされます。
以前同レーベルより発売されていた2枚組に、ゴールドスミス指揮フィルハーモニア管弦楽団による自演集(1987年録音)を加え、更に2枚組リリース以降に発表された新作や、2枚組に入りきれなかった過去の録音も網羅されています。
「テレヴィジョン・テーマ・メドレー」、「ムーヴィー・テーマ・メドレー」、「将軍組曲」などがゴールドスミス自身の指揮による再演奏。「エアフォース・ワン」、「スター・トレック ネメシス」、「トータル・フィアーズ」などが新規の録音。
もっとも新しい作品はまだ現役でオリジナル・サウンドトラック盤が入手可能だし、自演集のメドレーも、2001年にリリースされたテラーク盤(ゴールドスミス指揮ロンドン交響楽団)のほうが、演奏/録音ともに優れています。
とはいえ、これだけのタイトルが年代順にずらり並ぶと壮観ですね。
「パピヨン」、TV「QB VII」、「ブラジルから来た少年」、「エイリアン」、「グレムリン」、「恐竜伝説ベイビー」など、現在オリジナル盤が入手困難な作品も多く収録されています。
某評論家にクール&ドライなどと奇妙な褒め方をされたため、例えばジョン・ウィリアムスなどと比較して、メロディアスな魅力に欠ける作曲家であるかのような印象をお持ちの方がいらっしゃるかも知れません。しかし、ここに並べられた楽曲の数々に耳を傾ければ、それが大きな誤解であることは歴然とします。
これが一人の作曲家から生まれたとはにわかに信じられないほど、バラエティに富んだメロディが、洪水のごとく湧き出ています。
ゴールドスミス作品のコンプリート蒐集を目指しているような強者コレクターには他愛ないものでしょうが、これからゴールドスミス作品を聴いてみよう始めてみようと考えていらっしゃる方には、絶好のガイドを果たす優良企画。二重丸の推薦盤です。
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